領土問題について

カデナデザインヴィレッジ

2012年10月03日 19:19



竹島、尖閣、オスプレイ。
日本人とは沖縄とは?
頭の良すぎる政治家さんだけが、波風立てぬよう曖昧にしてきたツケが一気に覆いかぶさってきたようです。
国民一人一人が日本人で良かったって平和ボケしてるだけでなく、この日本をどのように未来に残していくのかを考えないといけない。

15年程前、大学生だった私はハルピン工業大学に研修で2週間滞在した。
日本語を学ぶ大学生と現地での生活を共にした。
私とパートナーを組んだ張くんは、一番日本語ができない子だった。
(僕も一番中国語をできないダメ同士だったのか?)
「私は靖国神社が嫌いです。私はスラムダンク(マンガ)が好きです。」という一言目の挨拶だった。
こいつ何言ってんだ??と心配になった。
お互い母国語しか話せないレベルなので、もっぱら筆談。
国際交流の意味を「いっしょに遊ぶ」と理解していた当時の私は張くんに「麻雀やろう。」と私が書くと「悪行動」と返されたが、笑いながら徹マンをした。ルールが違いすぎで、チョンボだらけだったが文化の違いと理解し、コテンパンにしてやった。
白酒を吐く程のんだ。
吐いたのは張くんだった。
同世代の中国人と仲良くなれたっていうだけで、お互いうれしかったのだろう。
帰国するときにはノート一冊分のコミュニケーションができた。

休日に見せたいものがあるということで、二人で博物館に出掛けた。
白黒写真が多く、最後の方は、ほぼ死体の写真だったことを覚えている。
行先がわからなかった私に「あなたの国がやりました」と。
それは南京大虐殺記念館みたいなところだった。
ハルピンは当時の満州。嫌いだった日本史の授業でもその言葉だけは知っていた。

彼らの教科書には、事実かどうかは不明である大虐殺だが、事細かに描写されているという。
「僕らは仲良くしましょうね!」
この言葉しか出てこなかった。
博物館を出ると二人で餃子を食べた。
麻雀の借りを返すべく得意の卓球で挑戦してきたので負けてやった。
お互いを思えば、言葉なんて関係ない。

それから15年、仲良くしたい気持ちは変わらないけど、政治的な利権やポリシーで個々の思いだけじゃ何ともならないんだなと虚無感を抱かざる終えない社会情勢になってる。
昔からそうなんだろうけど。

韓国の子供が日本殺す!的な絵を書いていることにも驚愕した。
子供が恨むものの対象が国だなんて。。。
権益にポリシー動かされる大人が国の未来までも操作し、純粋な子供達の成長まで蝕んでいるようで。

日本では、戦争が起きないようあくまで客観的な視点で戦後の骨抜き教育が施された。
大人の想いが子供達に浸透し、将来の大人(国)が作られるなら今を責任もって生きないと。

空港でのお別れの時、張くんは片言の日本語でこう言った。
「私はあなたを忘れるな」
涙腺はこれで完全に渇いた。
でも言いたい事は伝わった。
気持ちは言葉じゃないんだな。

個々の関係は同じ人間同士。
国が違っても仲良くなれない理由はない。
この考えは未だに変わってない。
張くんも変わってないはず。

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